成人式とステレオタイプ
今日は成人式ですね。
成人式を迎える皆さん、おめでとう!
実家では父の仏壇の横に私の成人式の写真が飾ってある。
この写真をなぜ母が選んで飾っているのかよく分からない。

成人式と言えば、地元の仲間と久々に会えることもあって、結構ちからを入れるよね、特に女の子は。
若かりし頃の私もそう。今はヘルメに「先生、髪型やばいよ」とボサボサ髪をよく注意されるけど、当時は「可愛くみせたい」なんて一応思ってた。
成人式でも、女らしくして皆と会いたかったのに、全然そうならなかった。
そもそも、母のいきつけの美容院に行ったことが大きな間違い。
おばちゃん美容師さんが「古風な感じが絶対に似合う」と白塗りにし始めた。「えっ、白壁?!」
さらに、「やっぱり、おちょぼ口が可愛いわ」って、赤い紅で小さな口を描いてる。「ふええ、赤い金魚じゃん。。。」
最後、出来上がった髪型を見たら本当に泣きたくなった。「これじゃ時代劇に出てくる町娘。。。」
「あら、良く似合うわよ」と嬉しそうな母の声に、髪の毛グジャグジャにして消えたくなった。
白塗りとおちょぼ口と古風な日本髪が気になっている間に成人式は終了。
そのあと、家族で高輪にあるホテルの写真館で記念撮影。
私は当然のごとく、「ふて笑い」。

さて、写真撮影の後、ホテルの日本庭園を散歩しているとカメラマンらしき人が近寄ってきた。「写真撮らせてください」。
「うちの娘でいいんですか」と父が答えると、「日本的な感じがいいんです」とカメラマン。「何それ、可愛いとかじゃないわけ?」
このカメラマン、AP通信の記者で米国のスーパーボールの選手たちの訪日を取材中。
日本庭園で日本女性(少なくとも日本的に見える)と一緒のアメフトの選手はまさに画になる。
数十年前、ジャパンと言えば「芸者」「すき焼き」「サムライ」「日本庭園」といったステレオタイプが今以上に強かった。つまり私は「芸者」的なイメージだったってことか。。。
何はともあれ、石の太鼓橋で2人のハンサムなアメフト選手と一緒に私は写真を撮られたわけ。離れた所から嬉しそうに見ていた両親の顔が今でも忘れられない。「あなたの娘、日本のステレオタイプになっちゃってますけど。」
後日、この記者から手紙と白黒に焼いた大きなパネル写真が送られてきた。あの写真、どうやら米国の雑誌か新聞かの記事になったらしい。
二十歳の私は、日本のステレオタイプとして貢献してしまったわけ。
それにしてもこの髪型、今見ても可哀相だよねえ。
- Published:
- 1.11.10 / 1am
- Category:
- かなとも事
