ある子猫たちの物語
ちょうど一週間ほど前の土曜日、新幹線で大阪の高槻に向かった。
子連れ旅。2匹の子猫たちを新しい飼い主さんのところに連れて行く旅。
4月29日、熊谷で映像班と陸部競技の取材中、どろろから連絡がきた。
「静岡の実家で子猫が見つかり保健所に連れて行くのを何とか頼んで待ってもらったんですが、先生どうしたらいいですか。」
私かなともとしては、この手の相談はまず見過ごせない。
捨て猫や迷子猫の里親探しは容易ではない。時間、ネットワーク、お金、そして根気を要とする。見つからないことも少なくない。
陸部の取材撮影の合間に映像班のメンバーに話すと、
「あっ、猫欲しいって人います。聞いてみます」と木の実が誰かに連絡し始めた。
「先生、猫の写真ありますか」
すぐにどろろの実家のご両親に写真を撮って送ってもらった。
「彼氏のおばあちゃんがトラちゃんが欲しいそうです。」
なんと熊谷の撮影が終わる前に貰い手が1人決まったのである。これは超レアなケース。
残った黒と白が連休明け、どろろとどろろのお母さんに連れられて静岡からやってきた。
欲しいと申し出てくれた人もいたが諸事情でなかなか決まらない。う~ん、持久戦かな。
こんなことはよくある。誰もいなければ、我が家の子にしようと思っていた矢先、「2匹引き受けたい」というキトクな人が現れた。私のダンナ、ツトム君のゼミ生のマイミクのマイミクらしい。
貰い手は喉から手が出るほど欲しい。が、誰にでも渡せるわけではない。
飼い主と飼われる環境の確認は里親探しでは基本(例えば、虐待や実験動物としての払下げの問題)。
「猫飼ったことは?室内飼い?去勢や避妊は?」など、気分悪いだろうと思いながらも猫のためいろいろ質問。いい人そうだし、もらって頂く事にした。
貰い手さんは大阪府高槻市在住。貰い手の家まで届けるのも基本。環境をチェックする必要があるからだ。私の時間がとれず、2週間ほど私の実家で飼い、ようやく先週の22日に連れて行ったのである。
黒と白の新幹線の乗車賃は250円 (破格よ!)
新幹線では幸運にも周りの人たちがみんな猫好きで、黒と白は一躍人気者に。
隣の研究者っぽい人は、お別れ惜しんくれた。




貰い手さんは20代前半の優しそうな女の子と大阪の母さんって感じのいい方たち。
お家に着くとすぐにご飯を食べさせた。近所で猫を飼っているお友達も来てくれ、猫タワーや猫じゃらしも用意してくれ、めちゃくちゃウェルカムされた黒と白でした。
数日前、彼女から写真付のメールが届いた。黒はメッシ、白はペレと名付けてもらい元気に育っているとのこと。こういうお便りが里親探しで一番嬉しい。
黒、白、トラたちはとても幸せ。どろろをはじめ、動物好きな人たちにうまく出会えたから。
ペットブームの影で捨てられたり、捕獲された犬猫たちが毎日何千匹も殺処分あるいは実験動物とされていく。
たった一匹の猫を生かすためにどれだけの人たちの善意が必要か。そうでないと生きていけない社会はどこかおかしい。小さなNPOや市民団体が必死で里親探しや保護活動しているけど、処分数が多すぎてとても追いつかない。30年以上こういった活動に関わっているけどいっこうに問題解決されない。むしろひどくなっているとさえ感じる。社会的なシステムが必要だと強く感じる。
昨日ツトム君がオフィスから電話してきた。
「ちょっと、すぐに○○のHP見てよ!」
我が家と付き合いのある京町家の保存に力を入れている不動産屋さんのHPである。
HPを開くと「緊急!お願いです。この子猫を助けてください」と5匹の子猫の写真が飛び込んできた。
(不動産屋とは誰も分からないよ。。。)
古い町家で見つかったらしい。親は見当たらず、ほっておけば間違いなく死ぬ。

「俺やっぱり探さないとまずいよね」とツトム君。
ということで、我が家の里親探しは当分終わりそうにない。
誰か子猫欲しい人、是非ご一報を!白ちゃん2匹、茶トラ2匹、黒1匹です。
ネットでの呼びかけもよろしく!
